最近のスマホはEC用の写真撮影にも使えますが、広角レンズを商品に近づけすぎると形が歪み、手持ちでは画角もばらつきやすくなります。「画質を最大にする」より、商品が実物に近い形・色で写り、複数枚を同じ条件で撮れる状態を作ることが重要です。
撮影前の8項目
| 確認 | 理由 |
|---|---|
| レンズを拭く | 指紋や皮脂で全体が白っぽく見えるのを避ける |
| 背面カメラを使う | 商品撮影では通常、メイン側のカメラを使いやすい |
| 十分な保存容量 | 撮影途中の画質変更や削除を避ける |
| スマホを固定 | 手ブレだけでなく複数カットの画角を揃える |
| グリッド表示 | 水平・垂直と商品位置を確認しやすくする |
| フラッシュを原則オフから試す | 近距離の強い反射や不自然な色を避ける |
| デジタルズームを必要以上に使わない | 機種や倍率によって画質が低下するため |
| 余白を残す | 販売先の縦横比に合わせて後からトリミングしやすくする |
1. 広角で近づきすぎない
スマホの広角レンズで商品へ極端に近づくと、手前が大きく、奥が小さく見え、箱やボトルの形が歪んで見えることがあります。楽天市場出店の撮影ガイドでも、スマホでは広角による歪みに注意し、少し離れて撮る考え方が紹介されています。
商品を画面いっぱいにするために無理に近づくのではなく、ある程度距離を取り、後で必要な範囲を切り出せる余白を残します。ただしデジタルズームを大きく使えばよいわけではありません。倍率によっては画質が落ちるため、まず距離・レンズ切替・トリミングの順で考えます。
2. カメラと商品を固定する
三脚、スマホホルダー、安定した台などで位置を固定すると、正面・側面・別カラーを同じ大きさで撮りやすくなります。商品を回転させる方法なら、カメラを動かすより背景・光・画角を揃えやすくなります。
3. グリッドで水平と余白を確認する
箱、ボトル、家電など直線の多い商品は、少しの傾きでも目立ちます。カメラアプリのグリッドや水平表示が使える場合は、背景の垂直線やテーブルと合わせて確認します。
余白は「空いていてもったいない部分」ではなく、Amazonや自社EC、SNSなど異なる比率に変換するための編集スペースです。Shopifyのスマホ撮影ガイドでも、後のトリミングを考えて商品の周囲に余白を持たせる考え方が紹介されています。
4. 商品にピントを合わせ、露出を確認する
多くのスマホでは画面上の商品をタップしてピント位置を指定できます。撮影前に、ラベルや商品の主要部分がぼけていないか確認します。
露出は「明るければよい」ではありません。白いパッケージが白飛びして文字が消える、黒い商品が潰れて形が見えない、といった状態を避けます。機種に露出補正がある場合は、最初のテスト写真を見て少しずつ調整します。
5. スマホのフラッシュは反射を見て判断する
近距離の商品へ正面からフラッシュを当てると、光沢面に強いハイライトが出たり、色が不自然に見えたりすることがあります。まずは窓からの柔らかい光や定常光で撮り、フラッシュなしの状態を基準にします。
一般的なライティングや背景についてはECの商品写真の撮り方に分けています。
6. 1商品で基準カットを作る
複数商品を撮る前に、1商品だけ正面・側面・ディテールを撮ってPCなど大きな画面で確認します。そこで距離、スマホの高さ、商品サイズ、明るさを決めます。
- 箱やボトルの縦線が不自然に広がっていない
- 商品全体が見切れていない
- ラベルにピントが合っている
- 白い部分が飛んでいない
- 黒い部分の輪郭が残っている
- 背景と商品の境界が分かる
- 後から切り抜ける余白がある
AI編集用の元写真なら「商品情報」を優先する
背景をAIで変更する場合も、元商品の輪郭、ロゴ、文字、色が明瞭なほど比較・確認しやすくなります。演出用の小物を大量に置くより、商品が隠れない基準写真を残しておきます。AI制作の流れはAIで商品画像を作る方法で確認できます。
よくある失敗
商品へ近づきすぎて形が歪む
広角レンズ特有のパースが強くなっている可能性があります。少し離れて撮り、必要なら後でトリミングします。
ズームで画面いっぱいにする
デジタルズームでは画質が落ちる場合があります。倍率が光学切替なのかデジタル処理なのかは機種によるため、実際の撮影結果を拡大して比較します。
オート露出が毎回変わる
白商品と黒商品で自動補正が大きく変わることがあります。機種に露出固定機能があれば利用し、なければ撮影ごとにテストしてシリーズ内の明るさを確認します。
ポートレートモードで商品輪郭が欠ける
背景ぼかしは使用シーンで便利な場合がありますが、細いパーツや透明部分の境界が不自然になることがあります。商品単体の基準カットでは通常撮影と比較してください。
よくある質問
商品撮影には最新スマホが必要ですか?
必須ではありません。必要な解像度を確保でき、ピント・露出・色・歪みを確認できるなら、まず手元の端末でテストする方が現実的です。
スマホの何倍ズームで撮ればよいですか?
機種ごとにレンズ構成が違うため、固定倍率を一般化できません。商品の形が自然に見え、画質が落ちていない倍率を実写で確認してください。
スマホ写真をAI商品画像の元に使えますか?
使えるサービスはあります。ただし元写真にない情報をAIが正しく補える保証はないため、商品全体と重要な文字・色が見える写真を用意してください。